2020年のNBAオールスターダンクコンテストはヒートのデリック・ジョーンズJr.の初優勝で幕を閉じましたが、判定に物議を残すコンテストとなりました。
予選を勝ち抜き、決勝に進んだのは
ヒートのデリック・ジョーンズJr.
マジックのアーロン・ゴードン
の2名。
決勝にふさわしく、どちらの選手も1回目も2回目も50点満点のダンクを披露し、延長戦に進みます。
その延長戦でもどちらも50点満点をたたき出し、再延長戦へと進みます。
再延長戦ではデリック・ジョーンズJr.がフリースローラインの少し手前からウインドミルダンクを叩き込みますが48点となります。
続くアーロン・ゴードンはボストンセルティックスのタッコ・フォールを立たせ、その上を飛び越えるダンクを決めるのですが、47点と判定され惜しくも涙を呑む結果になりました。
目次
判定は正しかったのか
- ヒートのデリック・ジョーンズJr.のフリースローライン手前からのウインドミルダンク
このフリースローダンクをシカゴで行うことには特別な意味があります。
今回NBAオールスターがシカゴで行われるのは約30年ぶりになったのですが、前回のシカゴで行われたNBAオールスターのダンクコンテストであのマイケル・ジョーダンがフリースローダンクで優勝を飾った特別な場所でもあるからです。
NBAダンクコンテストの評価はフィギュアスケートや体操の様に明確な審査基準はなく、スピードや高さや創造性やアイディアなども踏まえたうえであくまでも審査員独自の判断で採点されます。
今回の2020年は1月に不慮のヘリコプター事故で亡くなったコービー・ブライアントに関連する技などを入れてくると思われた大会でしたが、マイケルジョーダンの伝説のフリースローダンクを取り入れたデリック・ジョーンズJr.のアイディアとリスペクトは評価されるべきです。
ただし、その後2020年までにフリースローダンクをNBAオールスターでやった選手もいましたし、バックスのヤニス・アデトクボは試合中にフリースローダンクを決めています。
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そうなると、48点というのは妥当な評価で、出来ればライン手前からのジャンプではなく、しっかりとライン上からチャレンジして欲しかった。
- アーロン・ゴードンのタッコ・フォール越えダンク
これまで多くの選手がダンクコンテストで人間越えダンクをしてきました。
2020年の今大会でも決勝でもアーロン・ゴードンを含めて多くの選手が人間越えダンクをして、今のダンクコンテストのブームともいえる技の一つです。
これまで著名人、人数を数人並べてなど色々な人間越えダンクがありましたが、タッコ・フォール越えは特別です。
なぜなら、タッコ・フォールの身長は231cm(シューズを履いて)と規格外の高さであるということです。
成人男性を越えるダンクシュートだけでも凄いのですが、この231cm越えのダンクシュートを決めたのにも関わらず47点でした。
なぜここまで判定に不満がでているのか
NBAファンの人達は、どちらも凄いダンクだったことは知っています。
しかし、近年の流れからして人間越えダンクの方が凄いという評価傾向があったので、タッコ・フォール越えしたアーロン・ゴードンの方が負けたことに納得がいかないのです。
また、それだけではありません。
アーロン・ゴードンのスラムダンクコンテストの歴史があります。
実はアーロン・ゴードンは2016年のスラムダンクコンテストに出場しています。
その時にも決勝まで進み、ミネソタ・テンバーウルブスのザック・ラビーンと一騎打ち。その時にも再延長までの激闘の末にザック・ラビーンに敗れた過去があります。
そんな過去をNBAファン達は知っているので、今回はアーロン・ゴードンが優勝して欲しいという願いがあったのかもしれません。
2020年NBAオールスターダンクコンテストをみて感じたこと
2020年のNBAオールスターダンクコンテストは非常にレベルの高かったコンテストでした。
少し前の特に予選時は凄い技があまりなかったのですが、今では予選から人間越えダンクがあったり、本当に10年くらい前のダンクコンテストに比べると非常にレベルが高くなっていると感じました。
しかし、同時に感じることは技の種類自体は飽和状態とも言えるかもしれません。
- 人間越えダンク
- 360度回転ダンク
- レッグスルーダンク
などを混合させてやっている選手がほとんどです。
もちろんどれも凄いと思うのですが、どこかで新鮮味に欠け、全く新しいダンクを見たいという気持ちも湧いてきました。
2021年のNBAオールスターダンクコンテストに期待したいこと
選手のダンクは年々凄くなってきていますので、2021年のNBAダンクコンテストが今から楽しみです。
しかし、全く目新しいダンクを見たいという気持ちを持つファンも多くいると思います。
ビンス・カータのエルボーダンク、ブレイク・グリフィンの車越えダンク、コービー・ブライアントのレッグスルーダンクなど、初めて披露された時の興奮は今でも忘れられません。
ダンクコンテストはスピードや高さや迫力だけが評価ではないので、創造性あるダンクに期待したいところです。