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バスケットボール世界最高峰のリーグであるNBA。
NBAでプレーする選手たちはもちろん誰もが並外れた身体能力の持ち主でありますが、
身体能力の高い選手ほど活躍しているのかとなると必ずしもそうではありません。

逆に身長が低い、スピードが遅い選手でも活躍する選手がいます。

ある程度の身体能力を備えたうえで、自分なりの武器、必殺技を磨いて活躍しています。

その必殺技は試合を見ている私達も魅了してくれます。

今回はNBA選手の中でも格好いい、また私達がバスケットボールを実際にプレーする上で役立つ必殺技をご紹介します。

NBA選手の必殺技

ジャンピングスリー(ステフィン・カリー)

ステフィン・カリーといえばスリーポイント。

数多くのスリーポイント記録を更新し、バスケットボール自体を変えてしまったとも言われるステフィン・カリーのスリーポイントですが、

ステフィン・カリーのスリーポイントシュートの一番の必殺技はシュートのスピードとタイミングです。

NBA選手のほとんどはジャンプシュートを打ちます。

ジャンプシュートとはジャンプをして最頂点でシュートを打つことですが、これには出来るだけ高い位置でシュートを放つことでブロックを防ぐ意図があり、NBA選手のほとんどはジャンプシュートを打ちます。

一方のステフィン・カリーのジャンピングシュートはジェンプをしながらリリースするので最頂点より前にリリースするわけです。

そのため、リリース地点は低くなってしまう欠点はありますが、ディフェンスの選手は他の選手とは違うタイミング、尚且つ早いスピードでシュートをうたれるためブロックがし難くなるのが一番の武器になります。

また足の力がボールに加えやすいためにシュートレンジも広くなるという利点もあります。

身長が低いプレイヤー、筋力があまりないプレイヤーには向いているシュートですので、日本人や子供にはおすすめのシュートフォームです。

※ステフィン・カリーのスリーポイント集

ディープスリー(デイミアン・リラード)

ステフィン・カリーがスピードとタイミングを外す方法で必殺技のスリーポイントであるなら、

デイミアン・リラードの必殺技スリーポイントは、より遠くの距離からスリーポイントシュートを放つことで、ディフェンスが守り難くしています。

もちろん距離が遠くなればなるほどシュートは難しくなりますが、ディフェンスも守り難く、またディフェンスを外に出すことで中が広くなるので、デイミアン・リラードのようにスピードのある選手は抜きやすくなり、中にパスも入れやすくなります。

このディープスリーは新しいプレースタイルで、これからバスケットボールのトレンドになってくるでしょう。

※デイミアン・リラードのディープスリー集

ステップバックスリー(ルカ・ドンチッチ、ジェームズ・ハーデン)

ステフィンカリーがスピードとタイミングをずらしてのシュート、

デイミアンリラードが距離の遠いところからのシュート、

であるならば、

ルカ・ドンチッチやジェームズ・ハーデンは後ろにステップしてディフェンスとの間を作ってシュートを放つ、ステップバックスリーが必殺技です。

もともと、このステップを多用し始めたのはジェームズ・ハーデンで、少し特殊なステップのためにトラベリングではないかと物議をかもす時期もありましたが、正式にトラベリングではないとなりました。

今では多くのNBA選手がステップバックからのシュートを多用していますが、日本の高校生や中学生でも多く見かけるプレーです。

元祖がジェームズ・ハーデンですが、ルカ・ドンチッチもとても綺麗なステップバックスリーを多用しますので2人の動画をご紹介します。

※ジェームズ・ハーデンステップバックスリー集

※ルカ・ドンチッチステップバックスリー集

ダブルクラッチ(マイケル・ジョーダン)

ダブルクラッチは今でも多くの選手がしますが、一番多用し、芸術的だったのは間違いなくマイケル・ジョーダンです。

ゴール下までトップスピードで走り込み、ダンクにいくときに大きな選手に阻まれるとスッとボールを持ち替えてダブルクラッチを決めるジョーダンはまさに芸術でした。

またディフェンスが身体に接触して止めてもダブルクラッチでジョーダンは決めてしまうんです。

ジョーダンはダンクシュートやフェイドアウェイなど必殺技と言えるシュートは他にもありますが、一番はこのダブルクラッチでしょう。

またジョーダンは一度、トリプルクラッチも決めています。NBAを20年以上見ていますが、トリプルクラッチを決めた選手はいません。いや、しようとした選手すらいません。それだけの滞空時間があった選手でした。

※マイケル・ジョーダンのダブルクラッチ集

※マイケル・ジョーダンのトリプルクラッチ

フェイドアウェイシュート(ダーク・ノビツキー)

フェイドアウェイシュートとなると、マイケル・ジョーダンやコービー・ブライアントも必殺シュートとして多用しておりましたが、ダーク・ノビツキーは213cmという高身長で後ろに飛ぶフェイドアウェイシュートを武器に2010-2011シーズンに優勝し、欧州出身選手初の最優秀選手にも輝いています。

ダーク・ノビツキーのフェイドアウェイシュートはマイケル・ジョーダンやコービー・ブライアントほど高く飛ばないのですが、前足をディフェンダーとの間に出してスペースをを作り出し片足でシュートを打ちます

またシュートを打つ際に手を横から上げることで、ディフェンダーにボールをたたかれるのを防いでいます。

現在でも多くのプレイヤーがダーク・ノビツキーのフェイドアウェイシュートを真似ています。

※ダーク・ノビツキーのフェイドアウェイシュート

ノールック・パス(マジック・ジョンソン)

マジック・ジョンソンは80年代にレイカーズで黄金時代を築いた選手の一人です。

マジック・ジョンソンの正式な名前はアーヴィン・ジョンソン・ジュニアです。マジックという名前は今まで地味だったパスを華やかなものに変えたということから付けられたあだ名になります。

そのマジックジョンソンのパスの代名詞がノールックパス。

ノールックパスとはその名の通り、見ている方向と実際にパスを出す方向が異なる音で相手を騙すパスになります

騙されるのは相手選手だけでなく、観客も同じでノールックパスが繰り出されると会場も一気に沸きます。

※マジック・ジョンソンのノールックパス

※マジック・ジョンソンと同様、現在のレイカーズのポイントガードをつとめているレブロン・ジェームズのノールックパス集

リバウンド(デニス・ロッドマン)

リバウンド。

シュートが外れたボールを取ることをリバウンドと言います。

シュートやパスに比べると地味で、一般的に注目されることはあまりありません。

しかし、バスケットボールを知っている人にとってリバウンドはとても大切なことです。

あの世界でも有名な漫画、スラムダンクで「リバウンドを制する者がゲームを制す」とまで言われていますが、

このリバウンドを必殺技にNBAで大活躍した選手が、デニス・ロッドマンです。

デニス・ロッドマンはシカゴ・ブルズの3連覇に貢献した選手ですが、リバウンドとディフェンスで大活躍しました。

目立った風貌と過激な言動からも当時は注目されましたが、

特にリバウンドで秀でた才能を発揮しました。

注目すべきことは、デニス・ロッドマンは身長203cmと決してNBAの中で大きな選手ではないにも関わらず、何度もリバウンド王に輝いているということ。

実はロッドマンは、とても研究熱心で、仲間も相手も全ての選手のボールの落ちるデーターやタイミングを研究し、確率の高いポジショニングに立つことで多くのリバウンドを取りました。チームの誰よりも研究熱心で試合前や試合後にデータやビデオをみて研究していたそうです。

またジャンプのスピードがはやく何度も飛ぶことが出来ました。

リバウンドの秘訣は高く跳ぶことではなく、誰よりも早くボールに触れること

という名言を残しています。

つまりは、1度のジャンプでボールを確保するよりも、誰よりも早くボールに触れて自分の有利な位置にボールをチップをし、確保することがデニスロッドマン流のリバウンドでした。

また、漫画スラムダンクの主人公である桜木花道のモデルはデニス・ロッドマンです。

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※デニス・ロッドマンのリバウンド

クロスオーバー(アレンアイバーソン)

高速で左右にドリブルをしてディフェンスを揺さぶるクロスオーバー。

小さくて素早い選手が武器にする技であることが多く、183cmで史上最も身長が低いドラフト1位・得点王となったアレン・アイバーソンが武器にしたものもクロスオーバーでした。

クロスオーバーはディフェンダーを左右に揺さぶりバランスを崩させるので、ディフェンダーを倒れ込ませるアンクルブレイクが起こると会場は盛り上がります。

アレン・アイバーソンがルーキー時代の1997年にマイケル・ジョーダンを相手にクロスオーバーを仕掛けて得点を決めたシーンはアレン・アイバーソンのNBAの活躍を予期させるプレーでした。

※アレン・アイバーソンがルーキー時にマイケル・ジョーダンを相手にクロスオーバーで得点を決めるシーン

※アレン・アイバーソンのクロスオーバー集

チェイス ダウン ブロック(レブロン・ジェームズ)

ブロックショットは盛り上がるシーンの一つではありますが、背後から相手を追いかけてのブロックショットは相当な身体能力がないと出来ない技です。

現NBAプレイヤーで最高ともいわれている「King」ことレブロンジェームズですが、圧倒的な身体能力でこのチェイスダウンブロックを用いて数多くのピンチを救ってきました。

中でも、2016年のファイナル第7戦、これを決められたら優勝を逃すという場面で決めたチェイスダウンブロックショットは伝説です。このブロックショットで絶体絶命のピンチを乗り切り、クリーブランドを初優勝に導いています。

※レブロンジェームズのチェイスダウンブロック集

※NBAファイナルでの伝説のチェイスダウンブロックショットは2:16〜

ユーロステップ(マヌ・ジノビリ)

今回ご紹介した中で最も今のバスケットに影響を与えているのがこのユーロステップかもしれません。

ユーロステップとは主にゴール下へシュートに行く際にディフェンダーに向かって横にジグザグステップすることでディフェンダーをかわす技術です。

元サンアントニオ・スパーズのマヌ・ジノビリが多用したことから「ジノビリ・ステップ」とも呼ばれます。
現在のNBAのみならず、日本でも良く見かけるステップです。

※ジノビリのユーロステップ

※ユーロステップ集